震災後初出勤 ~3月14日 震災4日目~

~3月14日 震災4日目~

 

この日は、震災後初めての出社日でした。

当然のことながら交通機関は全く動いていないので、徒歩で出社です。

時間は掛かりますが、始業時刻は一緒なので、早起きしなければなりません。

夜型の私がにはちょっと辛いですが、そんな贅沢は言っていられません。

何人かはお休みのようです。

自宅の被害がひどかったり、離れて住んでいる家族の安否を確認に行ったり、

あるいは住んでいる所から歩いて通える距離ではなかったり。

 

私が現在仕事をしているビルの方たちは、皆さん無事のようです。

しかし、この会社は三陸沿岸にいくつもの支店があります。

テレビでも、その支店を洪水が襲う様子、会社のロゴが入った設備が海上を流れて行く様子、

そういった悲惨な光景が繰り返し放送されていました。

また、仙台港近くの石油コンビナートで発生した大火災、この近くにも事業所があります。

 

いずれも私がこの三年間お世話になる中で何度か訪問させていただいた所。

現場の方達とも親しくなって、仕事のことでよく電話のやりとりもしていました。

その方たちはどうなったのでしょうか?

電話が使えないため、安否もなかなか伝わってきません。

 

仕事場では、普段なら昼休みだけスイッチを入れるテレビが、

朝からずっとスイッチを入れられたままです。

みんな仕事どころではありません。

テレビから新たな発表がある度に、テレビに寄って来ます。

私も気にしないようにして仕事に向かってはいましたが、

正直なところ、耳はテレビに釘付けでした。

 

そんな中、発表がありました。

 

今回の地震は、当初の発表よりも大きく、

M9.0という、とてつもなく大きなものであったというのです。

 

地震の直後はM7.9、その後M8.8となり、

昨日(3月13日)の午後になって、M9.0と修正されたのでした。

M7.9とM9.0とでは、どれくらい違うのでしょうか。

 

M(マグニチュード)は、値が1大きくなると、エネルギーは30倍になるそうです。

つまり、当初の発表と修正後では、30倍も地震の規模が違うということ。

しかも震源域は500kmにも及ぶという、地震の解析が始まって以来、

初めての大きな規模のものであった、ということです。

 

昼休みが近づいてきました。

事務所の方からアナウンスがあります。

会社から炊き出しがあるとのこと。

もちろん簡単なものですが、事業分野の一つに食糧分野があるため、

材料を集めて、経営する飲食店で調理して運んできたようです。

社員を守るため、食糧事情が回復するまで続けるそうです。

 

いいですね、こういう会社の対応。

私は社員ではありませんが、一緒に仕事をしているから、とお誘いをいただき、

昼食をいただきました。

感謝です。

 

この日は通常通り、定時まで仕事をして帰宅しました。

もっとも、事務所内のテレビはつけっ放しでしたので、

あまり身が入っていたとは言い難いのですが…。

 

帰宅すると早速テレビをつけます。

相変わらず、津波の映像が繰り返し放送されています。

 

ただ、今日の放送でいままでと大きく変わってきたのは、

福島原発のニュースの割合が増えてきたこと。

緊急事態、爆発の恐れ、どういうことでしょう?

爆発って、チェルノブイリのようになるということでしょうか?

 

もう一つ気になることが。

どうして記者会見をいくつもの機関が別々にやっているのでしょう?

しかも言っていることが少しずつ食い違っています。

素人の私でもわかる食い違いです。

 

釈然としない思いです。

 

そして心配なことは他にも。

昨日くらいから携帯メールが使えたので、友人達に安否確認のメールを送りました。

まだ何人か返信がありません。

返信できる状況ではないかもしれませんので、焦らずに待つことにします。

 

でも、

 

心配です。


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どん底からの復活者 斎藤 輝男

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東日本大震災は、私から仕事を奪い、どん底に突き落としました。
しかし、私は必ず復活してみせます。このブログでは、その軌跡を残していきます。

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