震災から100日 ~6月18日 震災100日目のまとめ~

~6月18日 震災100日目~

 

まとめ、というほどでもないのですが、

震災から100日が経ちました。

そこで、いま一番気になっていることを中心に書いていきます。

 

■仮設住宅の問題

仮設住宅については、以前の日記でも書いてきました。

沿岸部では土地の問題、

仙台市ではマッチングの問題、

そして早々と全住民が仮設住宅に入ることが出来て、

避難所を閉鎖することになった自治体。

仮設住宅には当選したけど、住まない(“住めない”)人々の話…。

 

そして、いま問題になっているのは、

「仮設住宅はだれが建てているのか?」という問題

 

そりゃもちろん、地元の雇用促進にもなるのだから、地元の工務店に仕事が、

と考えるのは大間違いです。

被災地の地元の工務店には、ほとんど仮設住宅建設の仕事はきません。

 

なぜか?

 

県が一括発注で中央(東京)の社団法人に委託しているから。

その社団法人は「被災地の工務店は講習を受けていないから」と

仕事を回さないから。

 

おかしくないですか?

 

確かに、「一日も早く」建てなければいけないことは事実です。

そのためには、調達力のある、中央の専門団体と「災害協定」を結び、

そこに一括発注すれば、県としても「手間がかからない」。

 

その結果、何が起きたか?

さきほどの「地元に仕事が落ちない」というのも一つです。

他には、「画一的な間取りで住む人のことを考えていない」とか、

「雨漏りやアリが壁の隙間から入り込む」など。

これからの季節、梅雨に入りますが、

「仮設住宅の周りに排水溝がない」というのもあるそうです。

 

一方、これではいけないと、独自に仮設住宅を建てた自治体もあります。

しかし、宮城県の例でいえば、それはわずか4市町村。

女川町、石巻市、南三陸町、山元町。

 

この4つの自治体では、当然のことながら、地元の工務店に仕事が入ります。

建物も、木のぬくもりを活かした、仮設としてではなく、ずっと住み続けられるもの。

もちろん、雨漏りやアリの問題もありません。

 

本当に復興に役立つ、というのはどういうことか、

一面だけでなく、多面的に見ることが必要だと感じた出来事でした。

 

■ボランティア

案の定、ゴールデンウィーク後のボランティアは減っているようです。

 

では、需要は少なくなったか?

答えはNoです。

 

まだまだ瓦礫の撤去等の「初期段階」ともいえる仕事も残っています。

その後の、生活の再建や、いわゆる町工場の再建、といった

「復興」といえるステップの作業も山積みです。

 

残念なことに、被災地から遠い場所ほど、「喉元過ぎれば…」で、

震災に対する意識は低くなっているとのこと。

 

大切なのは、一時的ではなく、継続的な支援ではないでしょうか。

 

■産業による復興格差

報道を見ても、復興の様子が毎日のように報じられています。

でもその多くは、第二次産業、第三次産業です。

 

では、第一次産業はどうか?

 

難しいです。

 

海水を被った田畑は、そう簡単には元に戻りません。

少なくとも三回、土壌の洗浄が必要とのことです。

 

また、ビニールハウスで栽培しているような場所では、

ビニールハウスが残っている畑には支援が入っているが、

ビニールハウスが流されたところは後回し、ということもあるそうです。

 

また漁業については、津波の影響で、船も流され、養殖も壊滅的被害、

市場も損壊が激しい、と第一次産業の中でも被害が大きかったのは

周知の事実です。

 

報道されるのは「復興されていく様子」が多いのですが、

「復興に取り残されていく」「格差が生じている」状況にも

目を向けなければいけないと思います。

 

■原発問題

福島原発の問題は、敢えて書きません。

書きたいのは、それ以外の原発。

 

なぜか「安全宣言」が出されたそうです。

 

早過ぎませんか?

 

相変わらず「国策」が見え隠れして気持ち悪いです。

 

■雇用問題

最後はやっぱりこれですね。

支援を目的として、被災地から積極的に採用しようという動き、

活発になっています。

 

でも、その多くは、関東以西での就業。

 

確かに贅沢を言えない状況ではあります。

でも、家族(特にお年寄り)の問題とか、一筋縄ではいきません。

なかなか地元を離れて関東以西に行く、という決断ができない、

そういう人が多いのも現状です。

 

これを根本的に解決するには、地元に受け皿ができる、

それしかありません。

地元での企業の再開等の復興です。

 

宮城県は、震災前から、県外からの企業誘致で富県を目指す方針を

打ち出しています。

これが実現化していくことが必要です。

 

私にとっても、雇用の問題、それによって得られる収入の問題は、

関心も高いですし、役に立ちたいとも思っている一番の内容です。

 

今後共、情報発信していきたいと思います。


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どん底からの復活者 斎藤 輝男

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東日本大震災は、私から仕事を奪い、どん底に突き落としました。
しかし、私は必ず復活してみせます。このブログでは、その軌跡を残していきます。

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