~6月15日 震災97日目の日記~
仮設住宅の建設が進んでいます。
もちろん地域差はあって、太平洋岸のいわゆる“リアス式海岸”のところでは、
平坦な土地が少なく、仮設住宅の建設場所を確保するのに苦労しています。
また、津波の心配から高台を求めるがそれも難しい、という事情もあります。
もっとも被害のひどかった東北の3県、岩手県、宮城県、福島県で、
必要な仮設住宅件数の、およそ5割~6割が完成しているようです。
最初の1カ月はほとんど手つかずでしょうから、
この2カ月で約半分、
ということは、必要数を満たすのに、あと2カ月位はかかりそうです。
でも、もっと気になるのは、
「仮設住宅の抽選で当選したのに住まない」家族がいるということ。
私の知人も、実家がリアス式海岸の“美しかった”ところの出身なのですが、
親戚の老夫婦が、せっかく当選したのに、
引越しせずに避難所に残っている、というのです。
「なぜ?」私はその知人に聞きました。
もちろんその知人も、親に聞いたそうです。
調べてみると、出来上がった仮設住宅への入居率は、
上の3県で、4割~5割ということです。
ということは、必要数に対して、2割程度しか入居していない、
あとの7割~8割は避難所に残っている?
(それだけではないと思いますが)ということになります。
行政はどのように対応しているのでしょうか?
せっかく当選した仮設住宅に引っ越さないのですから、当然理由を調べます。
早い話が、「住まない」のではなく、「住めない」のだそうです。
これは知人も同じようなことを言っていました。
一つは、避難所にいる時は受けられた支援が、
一切(と言っていい程)受けられなくなるというのです。
まずは食事。
これまでは一日3食、配給されていました。
それが仮設住宅に入ると一切なくなるので、自炊しないといけません。
「年寄り」には辛いんですよ。
台所で立ち仕事をすることも。
しかも、避難所へは病院から送迎のバスが来ていたから乗れたのに、
いまは自力で行かないといけない、その手段がない、
だから病院も行けない、余計に立ち仕事は辛い、ということだそうです。
その話を聞いて涙が出そうでした。
さらに、仮設住宅に入ると、これまでほとんどかからなかった生活費が
一気にかかるようになります。
いわゆる、水道光熱費。
もちろん、食費もそうです。
昨日も書きましたが、収入がないんです。
義援金の配分もまだなんです。
どうにかなりませんか?
私が直接お金を届けられるのなら、そうしたいです。
でも、私も仕事を探している状況なので、収入はほとんどなく、
自分の生活がやっとです。
早く自分の生活を立て直して、こういった人たちの支援に回りたいですね。
よく言われますが、「お金の自由」と「時間の自由」、
これを両立させないといけません。
さきほどの仮設住宅の問題ですが、行政はどこも同じか?と思ったら
そうでもないようです。
かつての例では、仮設住宅に入居後も、仕事の有無とか、
生活レベルに応じて、食費補助等がされていたそうです。
その時は、それほど広域な災害ではなかったので、きっと県が対応したのでしょう。
でも、今回はあまりに規模が大きすぎるでしょう。
県が独自で対応するのは無理です。
一刻も早く、国が主導して、なんとかしてもらいたいものです。
「作っておしまい」じゃないと思いますが!。
コメント by 管理人 — 2011/07/15
仮設住宅に住めない被災者にとって朗報になるかも?
トレーラーハウスという選択が救いになるかもしれません。
このブログでも記事を追加しました。
「仮設住宅ではなくトレーラーハウスという選択」という記事もご覧になって下さい!