東北の就職 ~6月14日 震災96日目~

~6月14日 震災96日目の日記~

 

あいかわらず、仕事は見つかっていません。

個人事業主なので、就職先ではなく、業務の契約ができない、

そんな状況です。

 

給与所得者(サラリーマンやOLなど、雇用契約に基づき給与をもらう人)なら

雇用保険に加入していますので、一定期間は、いわゆる“失業保険”がもらえます。

ただ、これも一定期間。

 

それまで雇用保険に加入していた(=働いていた期間)によって、

貰える期間は変わりますし、

その当時の給与の額によって、貰える金額も変わります。

 

それともう一つ大切なのが、「いま働ける状態にあり、働く意思がある」こと。

“失業保険”と書きましたが、失業しているだけではダメで、

ハローワークに届け出て、求職活動をしないといけないんです。

いわゆる“就活”ですね。

 

ですから、被災して、例えば怪我をして働けない場合は貰えません。

また、店舗を流されてしまった経営者も、当然のことながら貰えませんし、

その家族で自宅を手伝って(お金を貰って)いた場合も、

こういった家族経営の多くの場合、雇用保険に入っていないので、貰えません。

 

震災後、(お金がなくて)「生活できない」人は、

5月上旬の時点では24%くらいだったのが、

6月上旬になって、35%くらいに増えたそうです。

失業者も、被災地で5万人を超えている状況。

 

つまり、収入(を得る手段)がないんです。

このままでは、生活保護に頼るしかなくなってしまいます。

報道によると、生活保護の支給を受けている人が200万人を突破。

これは、なんと59年ぶりの悪い水準だということです。

 

震災だけが理由ではないと思いますが、なんとかならないでしょうか。

 

いや「義援金が集まっている」、そう考える人もいるかと思います。

 

確かに、2,600億円近い義援金が集まっているそうです。

 

でも問題なのは、それが一向に配分されないこと。

わずか450億円弱しか、まだ配分されていないそうです。

これでは、ますます「生活できない」人が増えていくのは自明です。

 

暗いことばかり書きましたが、明るい話題もないわけではありません。

 

東北に本社を置く主要企業が、来年度の新卒者採用をどうするか、

およそ6割が「採用増」または「今春並み」だそうです。

なかでも「採用増」の企業が3割弱もある、というのが嬉しいですね。

 

一方、中途採用はどうかというと、

全体の半数の企業が、被災者支援のためということもあり、

中途採用に前向きである、ということです。

特に、震災や津波で建物の損壊が激しいことから、

建設業界での採用が積極的であるようです。

 

仕事をする、それ以前に仕事を探す、というのは

結局のところ、自助努力だと思います。

でも、実際にはそれが難しいのが震災後の状況。

 

大きいのが住むところの問題。

震災前のことですが、派遣切りが横行していた頃、

住むところも失った人たちを救うために、

派遣村というのが話題になったことがありました。

 

仕事を失い、収入を失うと、住むところを失います。

でも、住むところがないと、仕事に就くことも難しい。

仕事に就けないから、収入が入らず、

最悪の結果としては、路上生活になってしまう。

 

被災地では、住むところは、なんとか「避難所」があります。

でも、仕事がない、仕事に通えない、

そんな状況では、いつまでも“自活”できません。

 

仮設住宅が建設されていく中、

仮設住宅に当選したのに移転できない人がいます。


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どん底からの復活者 斎藤 輝男

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東日本大震災は、私から仕事を奪い、どん底に突き落としました。
しかし、私は必ず復活してみせます。このブログでは、その軌跡を残していきます。

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