このブログでは、以前から仮設住宅の話題を何度か取り上げてきました。
仮設住宅の問題として、
・建設用地の問題でなかなか建設されない
・地元業者の仕事にならない
・入居すると支援物資が途絶える
・仮設住宅からは病院に通いづらい
・使いにくい
・水はけの問題
等々、マイナスのイメージが多いものばかりでした。
では、仮設住宅に入居せずに自宅を再建する、という選択肢はどうでしょうか?
これが出来れば一番よいのですが、簡単にはいかない理由があります。
それは、仮設住宅に入居する住民の多くは、津波によって住まいを失った、
ということ。
つまり、元々の自宅は津波の被害に遭う危険性のある土地にあるわけです。
自治体が復興計画を決定し、その地域に再び住むことができるようになるか、
それが決まるまでは住宅を建設できない、
建設しても立ち退くことになるかもしれない、
というわけです。
では、他に解決手段はないでしょうか?
その一つとして期待されているのが「トレーラーハウス」である
ということです。
昨日7月14日、テレビ東京系の「ワールドビジネスサテライト」という番組で
このことが取り上げられていました。
以下、その抜粋です。
トレーラーハウスとは、キャンピングカーを大きくしたようなもの。
最近の利用法の一つとして、ラーメン店が挙げられるとか。
激戦のラーメン業界なので、出店しても競合店に負けたり、
また立地が悪く客足が伸びないことも。
そのような場合に、トレーラーハウスの内部に作った店舗なら、
退店費用が従来の約2~3割で済むとか。
今回の大震災でも、実際に使われている例はあるようです。
例えば、仮設病院の仮眠・休憩スペースとして。
夜勤の医師や看護師が仮眠するスペースとして利用されているそうです。
またこのブログのトップでも紹介していますが、
公益社団法人のシビックフォースでは、トレーラーハウスを購入し、
仮設住宅として、被災地支援のために貸し出しているとのことです。
すでに宮城県の気仙沼市と南三陸町に計20台が提供されているとのこと。
この方法のメリットは、
・耐用年数が長いので、必要がなくなったら再利用できる(次の災害が起きた際に使用できる)
・安全な場所で組み立てて、運んで行ける(がれきの残る被災地で組み立てる必要がない)
建設工期も短縮でき、またコストも削減できる、
さらには二階建ても可能、と利点は多いようです。
では、デメリットは何か?
この方法自体のデメリットではないのですが、法整備が追いつかない、
というのが実情のようです。
一番大きな問題は、建物として扱うか?車として扱うか?ということ。
これについて、日本の法律は対応できていません。
いわゆる「想定外」というところでしょうか。
したがって、どちらにみなすかは、自治体によって異なる、
ということです。
建築物としてみなせば、固定資産税の問題や、
場所の問題(住宅区域でないと設置できないでしょう)等の問題が。
では、海外ではどうでしょうか?
トレーラーハウス先進国の米国では、住宅としての取り扱い、
と一元的に決められているようです。
新しいものが出てくると、必ず法整備の問題が出るのは仕方のないこと。
でも、今後の災害対応の在り方の一つとして、
有益な手段の一つと言えるのではないでしょうか。
今後の展開に期待したいものです。
コメント by 報道判決 — 2011/12/16
藤崎の前に、「初売」商品としてトレーラーハウスが出てますね
400万と600だったかな。
ネットで調べると、中古もあるようで、トレーラーハウスもよさそうな気がします。
仮設よりも寒くないような感じ。