~6月3日 震災85日目の日記~
声が聞こえます。
あの、一時期はテレビで何度となく聞かれた芸人の声が。
「ヒロシです」必ずこの言葉で始め、そしてこの言葉で終わります。
今日、テレビ番組でひさしぶりに「彼」を観ました。
最近全く見なくなっていた彼でしたが、
それは人気が落ちたから、というよりも、彼自身が仕事から引いていた、
それを今日初めて知りました。
デビュー当時から彼のトークというかネタは面白みがあり、
すぐに番組から引っ張りだこに。
でも彼自身は、実力が伴わないままの人気に違和感を覚えていたようです。
そしてあるバラエティー女優の一言で、その気持ちはピークに。
それ以後は仕事を受ける気にならず、断ることが多くなった彼。
当然テレビでの露出は少なくなります。
露出が少なくなれば忘れ去られるのが芸能界の常。
彼はまた、以前のような貧困生活に戻っていきます。
そして、通り過ぎる子供からも馬鹿にされるようになります。
彼が偉かったと思うのは、それでもネタ作りを忘れなかった、ということ。
元々自虐ネタが得意な彼のこと、
そういう意味ではどん底の生活はネタの宝庫です。
食事のインスタントラーメンの調理の際の失敗、子供たちから馬鹿にされた時のこと、
全てをネタ帳に記してきました。
それがいま、彼を再ブレイクさせそうな追い風になっています。
どん底の生活を味わった、リアリティのあるネタ、それが説得力を増しています。
「歌を忘れたカナリア」という喩がありますが、
彼はネタ作りという「歌」を忘れなかったからこそ、
また立ち上がるきっかけをつかめるのでしょう。
非常に示唆に富んだ内容だったので、日記に書きました。
新聞紙上では、私が3月までお世話になっていた客先の決算のことが載っていました。
予想以上の被害です。
私がてっきり「10億を超すかな」と思っていた損失は、
その5倍余りになっていました。
震災による特別損失を除けば、前年度よりも収益は良かったのですから、
これもまた、不幸な出来事としか言いようがありません。
在仙のミュージシャンが、復興を願って動画を作成しました。
とても心温まります。
途中に出てくる「おばあちゃん」に、私は思わず涙してしまいました。
是非とも多くの方に見ていただきたいと思います。
そして、被災地のいまを知り、心を一つにして、
この困難に一緒に立ち向かっていきたいと思います。
ONE LOVE / 上を向いて歩こう [SING OUT from JAPAN] 3.11, 2011
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