内定取り消し ~3月26日 震災16日目~

~3月26日 震災16日目の日記~

 

今回の震災では、ネット(インターネット)が大活躍しているようです。

ツイッターで被害状況をリアルタイムにつぶやいたり、あるいは

You Tubeで物資が届かない現状を訴えた町長さんがいたり、

というのは先日の日記でも書きました。

 

でも、逆に困ったことも起きているようです。

 

それはデマの流布。

 

ツイッターはつぶやいたことが即時に拡散されます。

そしてそれ読んだ人がそれを「リツイート」といって

メールで言うと「転送」することができるので、あっという間に

広まっていきます。

 

その一方で、ツイッターなどは匿名の投稿です。

もちろん、ツイッターのユーザー登録の際には、ある程度の個人の

プロフィールを載せます。

しかしそれは任意ですし、またウソの内容を載せてもわかりません。

 

使い方に気をつけないと、非常に無責任なツールになってしまう、

いわば「両刃の剣」なんです。

 

いま被災地をめぐってデマが多く流されています。

「外国人の窃盗団がいる」

「電気は10年来ない」

「女性に対する性的暴行が多発している」

こういったデマは、流した人は単に面白がってやっただけかもしれません。

でも、ただでさえ不安な毎日を送っている人たちが目にしたら、

どんな気持ちになるでしょうか。

大正時代の関東大震災では、デマによって、外国人の虐殺まで起きました。

現代ではそんなことはないでしょうが、

無責任な情報を流すことは決して行なわないで欲しい、そう思うばかりです。

 

もう一つ心配なこと。

それは震災によって内定の取り消しが多くなっていることです。

しかも、被災地の企業だけではありません。

首都圏の企業においても同じような状況だというのです。

 

私が現在お世話になっている(現在は私は自宅待機ですが)では

三陸沿岸にいくつも支店を持っています。

こういった企業では、被害は甚大なものであり、

来年度以降の新卒採用に対して慎重にならざるを得ない状況です。

 

それどころか、企業が存続できなくなり、廃業するところもありますから、

そういった企業では採用どころではないわけです。

 

では首都圏の企業はどうかというと、

東北に大きな工場を持っていたり、

採用は本社で一括で行なっていても、地方に配属になったり、

ということもあります。

今回の震災でこういった企業の収益も、かなりの影響を受けています。

そのため、採用の手控えが広まりつつあるようです。

 

これは、かなり憂うべき状況です。

内定を取り消された学生にとってもそうですが、企業側にとっても

新卒を採用しないことは、その企業の「体力」を低下させます。

私も会社員時代、人事を担当(兼務)していたこともありますが、

新卒をなかなか採用できず、苦戦した思い出があります。

即戦力の確保のため、中途採用も行ないましたが、短期的には良くても

長期的には決して良い状況ではありません。

 

こういった状況下では、いま勤めている人も安全・安心とはいえません。

企業の状況が悪化すれば、採用を手控えるだけでなく、リストラを実施したり、

そこまでいかなくても、昇給が停止したり、ボーナスがもらえなかったり…。

 

働き盛りは出費も多いもの。

子育てであったり、住宅のローンであったり。

収入が減少することによって破たんする生活がそこにはあります。

 

私のような個人事業主は常にそういう危機にさらされているわけですが、

サラリーマンの方たちも、いざというときの備えはしておかないといけません。

こんな時だからこそ、もう一度考えたいと思います。

 

どうすれば、明日(勤め先あるいは取引先からの)収入がなくなっても

生活できる基盤を作るか。

 

いま、それが求められている気がします。


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どん底からの復活者 斎藤 輝男

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東日本大震災は、私から仕事を奪い、どん底に突き落としました。
しかし、私は必ず復活してみせます。このブログでは、その軌跡を残していきます。

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