この6ヶ月という時間、皆さんにとっては長かったでしょうか?
それとも短かったでしょうか?
時の流れるスピードは、いつも同じです。
そして、我々に与えられた時間は、誰もみな同じです。
それでも長いと感じたり短いと感じたり、それは人の心の中にあるもの。
被災地の人の中には、時間が震災の日以来、止まってしまった人もいます。
震災の日以来、過ごした時間は「真っ白」だという人もいます。
報道では震災から6ヶ月ということで各社とも特集を組んでいましたが、
実際の被災地の現状はどうでしょうか?
復興は進んでいるのでしょうか?
■避難所の閉鎖
被災地の中でも岩手県では、すでに8月末に避難所をすべて閉鎖しています。
また宮城・福島両県でも10月中にはすべての避難所を閉鎖する予定にしています。
この前提には、仮設住宅の建設もしくは借り上げ仮設住宅の契約、それに伴って住民の移住があります。
仮設住宅への移住を進めることで住民の自立を促す、と自治体は言っていますが、
それだけで自立は促進されるでしょうか?
仮設住宅に住まない(住めない)人が多くいることは以前にこのブログでも取り上げてきました。
その理由である住環境は、あまり改善されていないのが現状です。
■雇用状況
自立するために必要なもの、それはいくつかありますが、
収入を得るということは最も重要なものではないでしょうか?
被災三県の雇用状況については、復興関連の建設業、
(これまでもあった冬場の)出稼ぎと同様の自動車産業等への地域外就業、
これらを除けば改善されていない、というのが印象です。
報道では、被災地以外の企業が被災地から優先的に採用する話題がよく掲載されますが、焼け石に水です。
相変わらず雇用状況は悪いままです。
職に就けない被災民が溢れかえっています。
■がれきの撤去
報道によれば、被災三県のがれきの撤去率は80%を超えたということです。
この数字をどう考えればいいでしょうか?
確かに、住宅や商店、工場などに押し寄せていたがれきは、その場所からは取り除かれました。
では、そのがれきはどうなったのでしょうか?
単に仮置き場に移された(集められた)だけに過ぎません。
しかも同じ地域の空き地、それもこれまで公園等の他の用途に使われていたところもつぶしたりして、
なんとか場所を確保した、という状態。
がれきを粉砕して別のものに加工する、といった作業はほとんど手つかずと言ってよいでしょう。
このことは、福島原発から出た放射性物質を含む汚染水や廃棄物についても同様です。
もちろん、他の都道府県に持って行ったところで、同じことです。
この大量の「負の遺産」を“処理する”方法が確立され実行されない限り、この問題は解決しません。
■被災地の交通状況
海沿いの街では、津波によって道路も線路も流されました。
道路は自衛隊の懸命な努力により主要なものについては仮設されましたが、
線路については仮設というわけにはいかず、手つかずの状態。
もっともこれには、費用の問題もありますが、経路の変更も検討する、という大きな問題があり、
結果として手つかずになっているようです。
ただ、これまで海沿いの街から仙台等に鉄道を利用して通勤していた人たちが地元を離れる例も増えてきており、
早急な対策を施さないと、非現役世代だけが地元に残り、現役世代は流出、ということにもなりかねません。
では、空路はどうでしょうか?
仙台空港は津波によって大きな被害を受けました。
すでに国内線については再開し、9月25日からは国際線も運航を開始しました。
また空港アクセス鉄道も、少し遅れて10月からは全線復旧となります。
これで震災前とほぼ同様といえるかというと、そうではありません。
仙台空港周辺には、10か所ほどの民営の駐車場があり、
仙台空港から各地に向かう人が車を預けて行ったものです。
震災時も多くの車が駐車されており、これらもすべて津波により流されました。
そして、これら民間駐車場もすべて事務所のプレハブも跡形もなく流された状態。
過去の記事でも取り上げていますが、8月中旬時点で復旧しているのはその中でも1か所だけです。
残りの9か所については、工事の着手すらまだでした。
そして同じく周辺の飲食店も大きな被害を受け、その多くが復旧の見通しも立っていない状況です。
■このブログの今後
今後このブログでは、今回の震災を踏まえ、復興状況を引き続きお伝えするだけでなく、
防災グッズや地震保険、放射性物質から身を守るためのものなど、
皆さんの役に立てるものを紹介していきます。
併せて、地域の復興のため、旅行情報なども載せていきたいと考えています。
これまで以上にアクセスをよろしくお願いいたします。
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