さて今回は「価格決定」についてです。
価格といっても、考慮しなければいけない点が二つあります。
仕入価格と販売価格です。
皆さんならどちらを重視するでしょうか?
「重視」と書くと、「どちらも重視する」と答えが返ってきそうですね。
では、仕入価格と販売価格、どちらを基準に考えますか?
これならどうでしょうか。
どちらが100%正解かというのは難しいかもしれませんが、
基本となるのは「販売価格」です。
あなたが(私が)いくらで売りたいか?
あるいは、お客様がいくらなら買っていただけるか?
これが基準になります。
■当たり前のこと
今回書くのは全て「当たり前のこと」です。
でも、この「当たり前」というのが曲者。
皆さんはネットオークションで「これは安い!」と思って入札して、
いつの間にか熱くなってしまい、
結果的に「店で買った方が安かった」なんて経験はありませんか?
私はあります(苦笑)。
では、安くなっているからとバーゲンに行って、
帰りに疲れてタクシーを使った経験、
あるいは近所のスーパーより安いからと
バスを使って出掛けた経験のある方は?
こうして考えてみると、我々は価格というものについて、
商品(やサービス)そのものの価格は気にしますが、
それに付帯する費用についてはついつい見過ごしてしまうことが分かります。
■輸入ビジネスにおける「費用」とは?
一番大きいのは、やはり運賃でしょう。
これが輸入ビジネスでは初心者は「小さくて軽いもの」を選ぶように言われる所以です。
これは無視できない金額になります。
国内でも宅急便は、梱包サイズや距離によって2,000円弱の送料がかかる場合がありますが、
海外からの輸入であれば当然さらに大きな金額になります。
仕入先から直接日本に送ってもらうのか、転送業者を使うのか。
転送業者を使う場合は、米国内(仕入先から転送業者まで)の送料の他に、
転送送料+転送手数料がかかります。
またEMS(国際郵便)を使うのか、国際宅急便を使うのか、
これによっても送料は異なります。
そして販売価格にあなたから顧客までの国内送料を含むのか、
別に支払ってもらうのか、これによっても送料の合計は変わってきますね。
さらに、前回も書きましたが、
輸入する品目によっては、関税がかかる場合もあります。
これも考慮しなければいけません。
■ではどうやって価格を決めるか
販売価格は、いくらで売りたいか、いくらで売れるか、
という点がポイントでした。
「いくらで売れるか」については、aucfan(オークファン)を使って、
Yahoo!オークション等で落札(販売)されている価格を調べてみるとよいでしょう。
「いくらで売りたいか」は、この「いくらで売れるか」を基準に、
例えば「オークションでは手数料がxx%かかるけど、
自分のネットショップではそれがないからxx%安く」とか考えるわけです。
その販売価格から利益を引いた額を仮に原価としましょう。
利益をどれくらい取るか?
間違っても「儲からない」ビジネスはしないで下さいね。
そして原価から、上で書いた送料等の費用を引けば、
許される「仕入価格の上限」が決まります。
さあ、いくらで仕入れればいいかが決まりました。
でもまだ安心してはいけません。
海外から仕入れる際にはクレジットカードやPayPalを使用すると前回も書きました。
当然ながら、仕入先にはドルで支払われます。
では、それが円ではいくらになるか?
これは為替と連動しますが、必ずしも決済時の為替レートとイコールではありません。
どの程度のレートになるか、それを確認するためにも、
前回お話ししたように、試しに一点仕入れてみるのです。
なお、仕入れた商品が壊れていたような場合、
日本の企業とは異なり、海外の仕入先は返送送料を負担してくれません。
せいぜい「外箱に破損がある場合は商品を受け取らないで下さい。
受取った場合は返送送料を負担しません。」という感じです。
この辺の感覚は慣れてくれば分かるようになりますが、
リスクマネー(破損等のリスクに備える予備費)として価格決定の際に
考慮できるようになれば、よりビジネスの精度が上がります。
今回は、価格設定について書きました。
海外からの仕入ならではのリスク、考慮すべき点もありますが、
まずはやってみることが大切です。
前回も書いたとおり、試しに(自分が使うもので)一点輸入してみるのが、
「習うより慣れる」早道となります。
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